特に法規(告示)についてはまったく知らないといった人もたくさんいます。
現場監督を名乗る人に知識があるかどうかは「地盤調査の必要性等を規定した法規をご存知ですか?」と聞いてみてください。 正しく「告示1113号と1347号」と答えることができれば合格と言えます。
ではマンションはどうなのでしょうか。 私がわざわざ「木造一戸建て住宅」と限定したのにはわけがあります。
マンションという大規模な建築物となると、小さな工務店の手に負えるものではありませんから、そこの技術力と信用力のあるゼネコン(総合建設会社)が手がけるケースがほとんどです。 彼らは、一消費者を相手にする戸建て住宅(工務店)と異なり、「社会」を相手に仕事をしています。
欠陥が発覚して大問題になると、社会的信用を失うばかりか耐震偽装問題で社会を賑わせた某建設会社のように業界から追放されてしまうことになりかねません。 また、ピュアチエックと呼ばれる、設計者とは別の建築士に構造関係のチェックを行う制度を自主的に取り入れているゼネコンや事業主も最近増えてきています。

こうした背景から、戸建て住宅に比べてマンション建設のほうがチェック機能は厳しいと言えますから、悪意をもって手抜き工事をすることはほとんどないでしょう。 ただし、うっかりミスは超大手のスーパーゼネコンにもあります。
いわゆるヒューマンエラーですね。 実際に大手ゼネコンが施工したマンションであっても、設計図害と現場での施工とに相違があり、現状にあわせて構造計算の再計算を行ったところ、強度不足が確認された例もありました。
建築業界をリードする立場にあるわけですから、自らの技術力に過信することなく、いかにミスをゼロに近づけることができるかを重視する姿勢であっていただきたいものです。耐震強度偽装事件発覚以降、再発防止のための法改正が進められていますが、建築基準法を改正したり、新たな保証制度を設けたりしても、欠陥住宅がなくなることはないでしょう。 なぜなら、法改正といっても、欠陥住宅をゼロにするほどの厳格なものではないからです。
というも、そこまで厳格化してしまうと、現在の建設関連会社の多くが破綻してしまうといったほうがいいかもしれません。 たとえば、「工事監理者を置かなければ着工は認めない」ということを、100%厳密にしたとします。
すると、現在進行している建設現場の多くがストップしてしまうでしょう。 確認申請に名前はあっても、実際に工事監理が十分ではない現場は日本中に数多く存在します。

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